おすすめ小説1選!『ちょっと今から仕事やめてくる』北川恵海
あらすじ
この優しい物語をすべての働く人たちに
ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。
同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。
なぜ赤の他人をここまで気にかけてくれるのか? 気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で鬱になり自殺した男のニュースだった――
働く人ならみんな共感! スカっとできて最後は泣ける"すべての働く人たちに贈る、人生応援ストーリー"
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
今年(2017年)の5月27日から公開された同名映画の原作『ちょっと今から仕事やめてくる』。
みんな大好き福士蒼汰主演で、DVDも12月8日に発売されました。
ブラック企業で働く隆は、無意識に線路に飛び込みそうになったところを元同級生だと自称するヤマモトに助けられます。
このことをきっかけに親交を深める2人ですが本物の同級生の山本は海外で働いていることを知る隆。
では一体自分を助けてくれたヤマモトは誰なのか?
彼の名前をインターネットで検索すると、3年前に激務で鬱になった男のニュースを見つけます。
作中では隆はヤマモトの正体を突き詰めようとし、最後には驚きの、そして感動のラストが待っています。
簡単に言うと和製シックス・センスです。
シックス・センスのネタバレを今からするので、見たことない人は注意してください。
(以下、シックス・センスのネタバレ有)
和製シックス・センス。
つまり主人公の隆が実は幽霊だったんです。
線路に飛び込みそうなとこを本当は助けられていません。
本当は飛び込んでいます。
物語は隆の視点で動いていくので、読者は途中まで気づけません。
ラスト前にヤマモトがもう死んでいる幽霊であることに気がつくのですが、本当のラストに隆自身も死んでいることも明かされます。
和製シックス・センスと先に言いましたが小説版シックス・センスと言えるような工夫がこの作品には施されています。
そう、隆は作中でヤマモト以外とは会話をしないのです。
他の人の会話ももちろん作中に出てきますが、そこに隆が混ざることはありません。
読んでいる途中は隆が寂しいやつのように思えますが、決してみんなが無視している訳ではありません。
だれ1人として隆の存在に気がついていないのです。
ヤマモト以外は。
でも何故ヤマモトはもう死んでいる隆と親交を深めたのか?
涙なしでは語れない感動の真実がらすとに描かれています。
今、お仕事辛いなとか思っている人は共感できる部分も多く、普段の業務を忘れられるぐらい面白いので、行き帰りの電車などで読んでみてはいかがでしょうか?
そんな暇はないぐらい忙しいよ、という人はお仕事頑張ってくださいとしか言えません。
たいして大変じゃない私も読んでいませんから安心してください。
ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫) [ 北川恵海 ] 価格:572円 |