第158回直木賞受賞!!『銀河鉄道の父』門井慶喜
あらすじ
明治29年(1896年)、岩手県花巻に生まれた宮沢賢治は、昭和8年(1933年)に亡くなるまで、主に東京と花巻を行き来しながら多数の詩や童話を創作した。
賢治の生家は祖父の代から富裕な質屋であり、長男である彼は本来なら家を継ぐ立場だが、賢治は学問の道を進み、後には教師や技師として地元に貢献しながら、創作に情熱を注ぎ続けた。
地元の名士であり、熱心な浄土真宗信者でもあった賢治の父・政次郎は、このユニークな息子をいかに育て上げたのか。
父の信念とは異なる信仰への目覚めや最愛の妹トシとの死別など、決して長くはないが紆余曲折に満ちた宮沢賢治の生涯を、父・政次郎の視点から描く、気鋭作家の意欲作。(引用:Amazon CAPTCHA)
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
本日2018年1月16日に第158回直木賞を受賞した門井慶喜の作品『銀河鉄道の父』。
地元の名士であり、熱心な浄土真宗信者である父 政次郎の視点から宮沢賢治が描かれています。
登場人物は実在の人をモチーフにしていますが話の内容はまったくのフィクションです。
想像の世界に身をおく宮沢賢治。
ジョバンニやクラムボンといった聞きなれない言葉を口ずさみながら執筆を繰り広げる宮沢賢治。
その姿を見て奇怪なものに取りつかれたと考えた父 政次郎はより一層宗教に没頭します。
想像力に富、独自の世界観に生きる息子賢治を誇りに思う反面恐怖心も抱く政次郎。
狂っていく様が描かれていきます。
政次郎視点で話が進んでいくので宮沢賢治が変わっているように読めますが、実際は政次郎が狂い変わっていっていることが周囲の目を通して読み解けます。
「宮沢賢治をこんな風に書くのか!」という意欲作です。
賛否両論あると思いますが興味がある方は読んでみてはいかがでしょうか?
いつもどおりこの作品も実際には読んでいないですし、たぶん宮沢賢治さん
の生涯を父から見た視点で素敵に描かれていると思います。
評者の石原さくらさんも家族思いの偉大な父親だと書いています。
上記の感想における内容とはまったく違うと思いますが、父親視点で描かれた宮沢賢治というユニークな作品だあることは事実なので、手に取ってみてはいかがでしょうか?
価格:1,728円 |