第160回直木賞受賞!『宝島』真藤 順丈
あらすじ
英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。生きるとは走ること、抗うこと、そして想い続けることだった。少年少女は警官になり、教師になり、テロリストになり―同じ夢に向かった。超弩級の才能が放つ、青春と革命の一大叙事詩!!
(引用:https://www.amazon.co.jp/%E5%AE%9D%E5%B3%B6-%E7%9C%9F%E8%97%A4-%E9%A0%86%E4%B8%88/dp/4065118638)
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
舞台は戦後の沖縄。
アメリカ軍の物資を盗んで暮らす「戦果アギヤー」と呼ばれる若者たちの視点で描かれた小説です。
沖縄の方言が多く出てきて、その地の風土を感じることができます。
「戦果アギヤー」の英雄が消息をたち、その行方を探しながら成長していく若者3人、グスク、レイ、ヤマコが主人公です。
彼らの成長と沖縄の本土復帰までの戦後史が軽快な語り口調で書かれています。
また、沖縄の米軍基地など現在の問題を考えさせる内容です。
この作品で特筆すべきは、丁寧丁寧丁寧に描かれた世界観でしょう。
まるで自分が戦後すぐの沖縄にいるようなリアルな描写。
方言や沖縄ならではの文化が描かれており、沖縄の空気を感じることが出来ます。
また、重厚なストーリーも魅力の1つです。
次々と描かれる目的地(物語のタームポイント)。
それらを結ぶ一続きの線。
目的地感の道中で揺れ動く登場人物たち。
まるで揺れたり震えたりする線で、次々と線を引き続け次の目的地を描いていくような話です。
今、話題の作品ですのでこの機会に読んでみてはいかがでしょうか?
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そもそも真藤順丈さんは、今回のように歴史をテーマにした群青劇を書いたり、ホラーやGANTZ(ガンツ)の小説を書いたりと幅広い分野を執筆されている作者です。
この作品以外もせっかくの機会ですので読んでみてはいかがでしょうか?
と紹介しましたがご多分に漏れずこの作品も読んでおりませんし、この作者の作品の他の作品も読んでいません。
読んでない身としては今回受賞した「宝島」より、「墓頭」という作品の方が興味を引かれたのであらすじをはっておきます。
頭に巨大な瘤を抱え生まれたボズ。瘤の中には双子の片割れの死体が埋まっていた。現実に馴染めず異能の子供を集めた施設に収容され育つが、彼の周囲には常に死の影があった。50年以上にわたる男の数奇な人生を描く!
(引用:https://www.amazon.co.jp/%E5%A2%93%E9%A0%AD-%E7%9C%9F%E8%97%A4-%E9%A0%86%E4%B8%88/dp/4048741136)
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ついでに母親は、この作者の「庵堂三兄弟の聖職」という作品は面白かったと言っていました。
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興味があれば是非読んでみてください!
ここまで読んでいただきありがとうございました!