おすすめ小説1選!『悪の経典』貴志祐介
あらすじ
とびきり有能な教師がサイコパスだったとしたら、その凶行は誰が止められるのか?
晨光学院町田高校の英語教師、蓮実聖司はルックスの良さと爽やかな弁舌で、生徒はもちろん、同僚やPTAから信頼され彼らを虜にしていた。そんな〝どこから見ても良い教師〟は、実は邪魔者は躊躇いなく排除する共感性欠如の殺人鬼だった。少年期、両親から始まり、周囲の人間をたいした理由もなく次々と殺害してきたサイコパス。美形の女生徒をひそかに情婦とし、同僚の弱みを握って脅迫し、〝モリタート〟の口笛を吹きながら、放火に殺人にと犯行を重ねてゆく。
社会から隔絶され、性善説に基づくシステムである学校に、サイコパスが紛れこんだとき――。ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー傑作長編。
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
ホラーやミステリー、SFなど多様なジャンルを手掛ける貴志祐介の作品『悪の経典』。
第1回山田風太郎賞を受賞し、第144回直木賞、第32回吉川英治文学新人賞候補、そして2011年の本屋大賞7位と数々の賞で話題になった作品です。
2012年に伊藤英明主演で映画化もされています。
ルックスも良し、しゃべりも良し。
生徒や同僚、PTAとあらゆる人に好かれているカリスマ英語教師 蓮実聖司。
実は彼は自分の両親や周りの人間を理由なく殺害してきた殺人鬼という話。
良い人そうに見え、社会的信頼もあるが殺人を犯す典型的なサイコパス🐬です。
ある種、擬似的な小さな社会ですが実際の社会とは異なる学校という空間におけるサイコパスによる殺人。
良い人に見えて実はイカれているという一番怖いやつです。
個人的には小説も良いですけど、映像化され視覚的に体感できる方が恐さが倍増した気がしました。
興味がある方は読んでみたり、本を読むのが面倒な人は映画を視てみたりしてはいかがでしょうか?
私は小説も映画も見ていませんけどね。
貴志祐介作品は『天使の囀り』や『十三番目の人格 ISOLA』など何作か読んで面白かったのでたぶんこの作品も面白いんだと思います。
母親曰く『雀蜂』についてはつまらなかったらしいです。
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おすすめ小説1選!『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』七月隆文
あらすじ
京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。
高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。
気配り上手でさびしがりやな彼女には、ぼくが想像もできなかった大きな秘密が隠されていて──。「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」
奇跡の運命で結ばれた二人を描く、甘くせつない恋愛小説。
彼女の秘密を知ったとき、きっと最初から読み返したくなる。
(引用:https://www.amazon.co.jp/%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%AF%E6%98%8E%E6%97%A5%E3%80%81%E6%98%A8%E6%97%A5%E3%81%AE%E3%81%8D%E3%81%BF%E3%81%A8%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%99%E3%82%8B-%E5%AE%9D%E5%B3%B6%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%B8%83%E6%9C%88-%E9%9A%86%E6%96%87/dp/4800226104)
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
2017年12月17日に公開された同名映画の原作『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』。
京都の美大に通うぼくが彼女に一目惚れして告白し、交際を始めます。
そんな彼女には大きな秘密が隠されているという話です。
タイトルからタイムループものだと思っていましたが実際は違いました。
そもそも彼女が特別なのではなく、主人公のぼくが特別なのです。
交際をしていくうちにぼくは病気によって時間を認識できなくなっていきます。
ぼくが昨日と思っている時が実は明日なのです。
終始ぼく視点で描かれるこの作品。
読者からすると彼女が時間旅行をしていて、重大な秘密を持っているのでは?と考えてしまいますが、実際はぼくの方が人とは違うんです。
そして最後に明かされるこの事実。
それを知ってもう一度読みたくなるこの作品。
感動のラストは涙なしでは語れないので、興味がある方は読んでみてはいかがでしょうか?
正直2度読みたくなるって作品最近多いですよね。
私は1度すら読んでいませんが。
ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫) [ 七月隆文 ] 価格:723円 |
おすすめ小説1選!『シルトの梯子』グレッグ・イーガン
あらすじ
2万年後の遠未来。量子グラフ理論の研究者キャスが“ミモサ研究所”で行った実験は、まったく新たな時空を生み出してしまう―それから数百年後、人類はその生存圏を侵食し拡大し続ける新たな時空の脅威に直面し、生存圏の譲渡派と防御派が対立していた。両派共有の観測拠点“リンドラー”号にて、譲渡派のチカヤは幼なじみのマリアマと再会し動揺する…深刻な対立と論争の果てに人類が見たものは!?
(引用:Amazon CAPTCHA)
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
数学の理学士号を持つSF作家 グレッグ・イーガンの作品『シルトの梯子』。
2万年後という遠い未来が舞台の作品。
2万年といえば中国4千年の歴史が5つ入ります。
とても長いですね。
プロローグにおいて、量子グラフ理論の研究者キャスが全く新しい時空を産み出してしまいます。
そしてそこからさらに数百年後。
人類はその新たな時空に生存圏を侵食されていきます。
それに対し、生存圏の譲渡派(渡したい派)と防御派(守りたい派)が対立を繰り返しています。
両派共有の観測拠点リンドラー号にて譲渡派のチカヤと幼なじみのマリアマと再開します。
そして対立の果て行き着く未来とは?
SFでは荒廃した世界や人類の危機が描かれますが、それを楽しめるのは私たちの時代で人類が滅びることはないと思っているからでしょう。
いつかは人間も滅びると分かっていても仕事や勉強、恋愛などに忙しくそんなことを実感している暇はありません。
遠い未来に滅びるかもしれないが私が生きている間には絶対起こらないと思っている人がほとんどでしょう。
他人事だから楽しめますが、もし本当に現実に起こったらと思うと恐怖を感じます。
AI技術の発達や有人の宇宙旅行などSFの題材としてかかれていた要素が現実になってきています。
もしかしたら、現実世界でも時空による生存圏の侵略が起こるかもしれません...
と思えるぐらいリアルな作品なので、重厚なSFが読みたいという人は読んでみてはいかがでしょうか?
私は以外とSF作品ってあまり手に取らないのですがみなさんはどうでしょうか?
もちろんこの作品も手に取っていませんよ。
シルトの梯子 (ハヤカワ文庫SF) [ グレッグ・イーガン ] 価格:1,317円 |
おすすめ小説1選!『サラバ!』西加奈子
あらすじ
西加奈子作家生活10周年記念作品
1977年5月、圷歩は、イランで生まれた。
父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。
イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。
後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに――。
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
第152回直木賞を受賞し、2015年本屋大賞では2位に輝いています。
主人公の圷歩(あくつあゆむ)は、イランで生まれ、父、母、変わり者の姉の4人で大阪、エジプトで育ちます。
大阪でお姉ちゃんが孤立したり、エジプトでヤコブという名の少年にあったりします。
内容としては歩の成長がメインですが、姉の奇行も読んでいて面白いです。
イランの病院で生まれたばかりの赤ちゃんを丸かじりして怒られたりします。
歩の生い立ちは作者自身を投影したもののようで(イランで生まれたり、作者も同様の体験をしています。)自伝的側面もあるのかな?と思います。
そして重要キャラクターであるエジプトの少年 ヤコブ。
彼との出会い、そして姉によって大きな事件が起きてしまいます。
「サラバ!」という言葉は作中には一度も出てきませんが、読んで何故このタイトルをつけたか分かると思います。
心揺さぶられる物語。
正直好き嫌いは分かれる作品だと思いますが好きな人は、これでもかというぐらいはまると思いますので、興味が湧いた方は読んでみてはいかがでしょうか?
偉そうに好き嫌いが分けれる作品と言いましたが、読んでないので本当かどうかは分からないです。
でも本屋大賞に選ばれるような作品なので実際の中身は万人受けしそうですね。
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おすすめ小説1選!『コンビニ人間』村田沙耶香
あらすじ
第155回芥川賞受賞作!
36歳未婚女性、古倉恵子。
大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。
これまで彼氏なし。
オープン当初からスマイルマート日色駅前店で働き続け、
変わりゆくメンバーを見送りながら、店長は8人目だ。
日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、
清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、
毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。
仕事も家庭もある同窓生たちからどんなに不思議がられても、
完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、
私を世界の正常な「部品」にしてくれる――。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は
「恥ずかしくないのか」とつきつけられるが……。現代の実存を問い、
正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。(引用:Amazon CAPTCHA)
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香の作品『コンビニ人間』。
彼女自身のコンビニ勤務の経験も活かされております。
自分の職や趣味を物語の舞台にすることは多いですよね。
リアリティが有りますし、普段働いていて「こういうこと書きたいな」と言ったようなアイディアをいつも考えていたりするのでしょうかね?
大学卒業から18年間コンビニでバイトをしている36歳の古倉恵子が主人公です。
俗にフリーターと呼ばれる立場に位置し、当たり前かのように結婚もしておりません。
そんなコンビニマスター恵子に婚活目的の新人男性 白羽がそんなコンビニ的生き方は恥ずかしくないのこと告げます。
テーマとしては自己の存在証明とでも言えば良いのでしょうか?
自身が正常であることの証明。
そして、そもそも世の中における正常とは何か?という葛藤が描かれています。
恵子はマニュアルの充実したコンビニで働くことが、正常に世の中に帰属するための最善の方法だと認識しております。
しかし一回り以上離れている年下の言葉や仕事も家庭もある同級生などからの言葉によりその認識が揺らいでしまいます。
物語の流れとしてはコンビニでのお客や同僚とのやり取り、特に白羽とのやり取りが中心ですが、メインはやはり存在証明、自己が正常であることの証明です。
確かに恵子は大多数、マジョリティーには属してない人間ですが、働いてもいますし(アルバイトですが)生活もできています。
今の世の中未婚のまま生涯を終える人も多いでしょう。
これを正常と捉えるかどうか?
恵子は自己が正常だと認識しておりますが、新人 白羽は異常だと思っています。
作中で描かれる正常と異常の境目に位置する恵子の心情の変化。
1年前ですが昨年話題になった作品なので興味が湧いた人は読んでみてはいかがでしょうか?
昨日本当はこちらの作品を紹介したかったので今日紹介しました。
おすすめ小説1選!『殺人出産』村田沙耶香 - 購入したことない商品を紹介するブログ 改めオススメの本を紹介するブログ
昨日も書いたけどもちろん2作品とも読んだことないですよ!
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おすすめ小説1選!『殺人出産』村田沙耶香
あらすじ
今から百年前、殺人は悪だった。10人産んだら、1人殺せる。命を奪う者が命を造る「殺人出産システム」で人口を保つ日本。会社員の育子には十代で「産み人」となった姉がいた。蝉の声が響く夏、姉の10人目の出産が迫る。未来に命を繋ぐのは彼女の殺意。昨日の常識は、ある日、突然変化する。表題作他三篇。
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
『コンビニ人間』で第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香の作品『殺人出産』。
4作が収録された中編集です。
内容としては表題作『殺人出産』が本の半分を占めており、もう半ページに『トリプル』、『清潔な結婚』、『余命』の3作が収録されています。
今回はタイトルにもなっている『殺人出産』のみ紹介したいと思います。
他の作品に関しては実際に読んでみてください。
その対策のために定められた、10人産んだら、1人殺せる制度「殺人出産システム」。
産み人となり10人目の出産が迫る姉を持つ会社員 育子が主人公です。
合法化される殺人。
主人公の育子はこの制度に良い感情を持っていません。
しかし、出産で忙しい姉の代わりに彼女の子供たちの世話をすることも多い育子。
5人、6人目の子供ともなると殺人のことなんて忘れて子育てに大忙しです。
そんな中最後の1人の出産が近づいてきた姉。
人を殺めるために子供を産んできたことを改めて認識する育子は、そこまでして殺したい人は誰なのかと気になりだします。
そもそも殺人と真逆の行為を10回も繰り返してきた姉の殺意は薄れているのではないかとさえ思う育子。
また自分の出生の理由を知り戸惑う姉の子供たち。
ドロドロした人間ドラマと姉がそこまでして殺したかった驚きの正体!
気になる人はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
と言いたいところですが実は姉が殺したかったの人物の具体的な名前は作中では出てきません。
しかも10人の生と引き換えの殺人として、自分自身の死を姉が選んで物語が幕を閉じます。
衝撃的なラストを読んで改めて読み返してみると浮かび上がってくる、姉が本当に殺したかった人物。
あくまで想像の域ですが随所に隠されたヒントを読み解く限りこの驚愕の人物しかいないでしょう。
2度驚ける『殺人出産』。
他の3作も表題作『殺人出産』に勝るとも劣らない作品なので、興味がある方は読んでみてはいかがでしょうか?
本当はコンビニ人間を紹介しようかなと思ったのですが読んだことがなかったのでこの作品にしました。
まぁこの作品も読んだことはないんですけどね。
価格:561円 |
おすすめ小説1選!『ゲームの達人』シドニィ・シェルダン
あらすじ
巨大複合企業の老女社長、ケイト・ブラックウェルは誕生日の日、自らの死期を悟り、自らと自らの一族の奇妙な運命に思いを馳せる。「ビジネスはゲームだ。生き残るためには『ゲームの達人』にならなければならない」。果たして彼女は『ゲームの達人』であったのか…?物語は南アフリカ、ダイアモンド・ラッシュの時代から始まる。
(引用:ゲームの達人 - Wikipedia)
読んでないけど感想!(ネタバレがあるかもしれない)
脚本家であり小説家のシドニィ・シェルダンの代表作『ゲームの達人』。
アメリカの本家テレビドラマとは別に日本版テレビドラマも放送されました。
自らの死期を悟った巨大複合企業の老女社長、ケイト・ブラックウェルの回想シーンから始まるこの物語。
南アフリカりかでのダイヤモンドどの採掘が盛んだった時代。
ケイトの父であるジェイミー・マクレガーも一攫千金を夢見て南アフリカを訪れます。
そこで作っていくビジネスモデルと未来の妻とのロマンス。
その10年後にケイトが生まれます。
南アフリカのダイヤモンド・ラッシュに乗って実業家として大成功したジェイミー。
彼からビジネスというゲームに勝つためにゲームの達人になるべきだと教えられます。
少し古い海外作品なので文章が馴染みがなく読みにくいですが、4部構成の中身は重厚で深みのある作品になっています。
私利私欲を満たすためになんでもやる人々。
汚いところまで人間をリアルに描いたこの作品。
まだ読んだことがない人は読んでみてはいかがでしょうか?
紹介しておいて申し訳ないですがこの作品を読むことはたぶん一生ないでしょう。
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